結婚式の衣装において日本ならではの白無垢。
とても綺麗ですよね。
今回はその白無垢を衣装として用いた日本舞踊の演目『鷺娘(さぎむすめ)』についてご紹介したいと思います。
結婚式ならば幸せいっぱいですが、この演目は一筋縄ではいきません。
さて一体どういった踊りなのでしょうか?
まずは歴史を紐解いていきましょう。
Contents
鷺娘(さぎむすめ)の歴史
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白無垢姿が素敵な鷺娘(さぎむすめ)演者:七々扇花助
解題 | 柳雛諸鳥囀(やなぎひなしょちょうのさえずり) |
初演 | 1762年4月 江戸市村座初演 |
種類 | 長唄 |
作詞者 | 不明 |
作曲者 | 富士田吉次/杵屋忠次郎 |
役者 | 2代目瀬川菊之丞 |
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これだけの間、好まれるのも理由があると思います。
ここで解説を挟みたいところですが、まずは大道具や小道具、衣装などを見ていきましょう。
鷺娘の舞台面は?
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鷺娘の舞台面はどんな感じ? 演者:七々扇花助
舞台面(大道具)
雪の池辺に雪持ち柳(雪が積もっている柳)や葦(あし)などがある景色。
演出は各流派によって異なるので、セリ上がりや板付きでの登場など様々です。
小道具
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七々扇流ではクドキを手ぬぐいで踊る 演者:七々扇花助
こちらも各流派により変わってくると思います。
七々扇流では黒の蛇の目傘を使用。
クドキでは手ぬぐいを、クライマックスの狂いでは柳の枝を使用します。
衣装
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ぶっかえりをした後の衣装
出は白無垢で踊り次第に衣装が変わり、クライマックスではぶっかえりをして狂いを踊ります。
衣装の移り変わりも多いのも特徴でしょう。
特にクライマックスのぶっかえりは見物です。
ではいよいよ『鷺娘(さぎむすめ)』の踊りについて見ていきましょう!
鷺娘(さぎむすめ)とはどういった踊り?
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さてさて、いよいよ肝心の『鷺娘(さぎむすめ)』の踊りについてですが、鷺(さぎ)というのは鳥ですよね?
なんとこの踊りはその鳥である鷺(さぎ)が娘に変化して踊るという内容なんです。
積もる思いは~
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白無垢の衣装をきた娘姿から始まる 演者:七々扇花助
雪と水との境に立った娘姿の鷺の象徴が登場する。
ここでは白無垢でしっとりと踊ります。随所に鳥の所作もあるので鷺らしさは見て取れるでしょう。
縁を結ぶの~
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衣装も白無垢から鮮やかな赤い衣装に 演者:七々扇花助
そして衣装が白無垢から町娘となり娘として恋心を表現する場面へと変わります(クドキ)。
若い娘の恋の模様を手ぬぐいを使って可憐に踊ります。
須磨の浦辺で~
華やかな衣装に着替えて汐くみの踊りを明るく華やかに踊ります。
『潮を汲むよりも君の心は汲みにくい』といった歌詞があるように、まさに可憐な娘の恋心を表現しています。
何時の時代も恋心とは変わらないのかもしれませんね。
傘をさすならば~
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傘を使った踊りも見物です 演者:七々扇花助
傘づくしと言われる場面。
歌詞には様々な傘の種類が含まれており、その情景がわかるような傘を使った踊りとなります。
非常に明るく華やかな踊り地となり、個人的に私はこの場面がとても好きです。
添うも添われず~
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歌詞も地獄を唄う内容に変わる 演者:七々扇花助
ココがおすすめ
一般的な日本舞踊の流れでは先ほどの傘づくしの踊りが踊り地となり終幕へと向かうのですが、この踊りはここからがクライマックスとなります。
衣装もぶっかえり、場面も雪の池辺ではなく地獄へと移り変わります。
柳の枝を持ち地獄の呵責を受けながらも懸命に振り払い生きようとしる踊りです。
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鷺娘のラストシーン 演者:七々扇花助
ここの場面のラストシーンは演出によって変わります。
とても見ごたえがある最後なので是非、機会があれば見てください!
鷺娘(さぎむすめ)まとめ
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演者:七々扇花助
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一度は後にできた『新鷺娘』が流行ったそうですが、九代目團十郎が復活させてから再び流行りだして今日に至るこの長唄の名曲。
最初から最後まで飽きさせない演出を凝らしてあるので、初めて見る方もとても楽しめる日本舞踊の演目だと思います。