街中で大道芸人を場所によっては見かけることはありませんか?
ジャグリング、逆立ちや驚異のバランス力を見せてくれたりなど、普通の人にはできないような技をもった人々を大道芸人と呼びます。
この日本舞踊の演目でもある『越後獅子(えちごじし)』は越後の国からやってきた軽業師をもとに描写した風俗舞踊です。
大道芸人がもとになる舞踊…どういった踊りか気になりますよね?
それでは今日は『越後獅子(えちごじし)』の話をしていきます!
Contents
越後獅子(えちごじし)の歴史
解題 | 遅桜手爾波七字(おそざくらてにはなのななもじ) |
初演場所 | 1811年3月 江戸中村座初演 |
種類 | 長唄 |
作詞者 | 篠田金次 |
作曲者 | 九世杵屋六右衛門 |
振付 | 市川七十郎 |
初演役者 | 三世中村歌右衛門 |
踊りや軽業でお金をもらっていた軽業師を舞踊化した作品『越後獅子(えちごじし)』。
江戸の風俗を表す舞踊で大変今でも人気の作品でもあります。
そんな『越後獅子(えちごじし)』の気になる舞台面は…
越後獅子(えちごじし)の舞台面は?
舞台面(大道具)
江戸の街屋や越後屋前の町並み、又は日本橋の前など様々ある。
小道具
『獅子頭』をつけて『太鼓』を腰につけている。
その他『綾竹』をつかいます。
その後『さらし』を使って、場合によっては『一本歯の下駄』を履いて踊る。
衣装
浅黄色(水色)の石持。
襦袢は赤地に渦巻き模様に黒襟。
茶色時に黄八柄のたつ付に黒足袋。
このような格好をしている。
越後獅子(えちごじし)とはどういった踊り?
越後の国からやってきた角兵衛獅子たち。
彼らが魅せる軽業や踊りとは一体どのようなものだったのでしょうか?
賑やかな中に江戸風俗の情緒が含まれており、場面ごとの変化に富んでいるのでとても楽しめる作品です。
打つや太鼓の~
越後の国からやってきた角兵衛獅子が登場するシーン。
旅暮らしの様子を語ったり、自分の女房を自慢を踊ります。
越路潟お国名物は~
本舞台に入ってきてから獅子頭の踊りとなります。
腰につけた太鼓を使ってリズミカルに踊ります。
風俗舞踊とだけあって、独特な振付に目が行く場面でしょう。
何たら愚痴だえ~
手踊りのパートです。
足拍子などを使ってハイテンポで踊ります。
振りがわからなくてもノリが良い場面ですので、とても楽しめると思います。
場合によってはこちらの前に浜唄のくだりが入ることもあります。
向い小山の~
綾竹をつかった踊りとなります。
サラシ踊りの合方~
両肌脱ぎに一本歯の下駄を履き、軽業師の技を見せてくれる場面となります。
ココがおすすめ
さぁいよいよ最大の見せ場です。
まずは一本歯の下駄を履いて三味線の音に合わせながら足拍子。
更にサラシを両手にもって振りながら足拍子と、見ている人もハラハラ、ドキドキできるような大道芸人さながらの場面となります。
両手でサラシが床につかないように振らなければならず、更にバランスの悪い一本歯の下駄を履いて足拍子。
体力も必要ながら、十分にお稽古を積まないとできない踊りですので、こちらも決まったら是非、盛大な拍手で称えてあげましょう!
晒す細布てにくるくると~
場面は変わらずサラシでの踊りで終幕となります。
『いざや帰らん我が住家へ』と歌があるように、仕事を終えて国に変える様が見えるでしょう。
越後獅子(えちごじじ)まとめ
こういった江戸の風俗を踊りにした作品は当時の背景が色濃く残っているため、今でもとても人気がある作品です。
場面ごとに変化があるのは実際見ていただければ、よくわかると思います。
この作品も初めて見たとしても非常に楽しめると思いますので、その時は是非サラシと一本歯の下駄が終わったら拍手をしてみてくださいね。
軽業も簡単には身につかないです。
お稽古も一緒なので何か続けることを大事にしていきましょう!
それではまた次回に!